世界旅行への出発前日、というと、希望と不安が交錯するようなものだが、僕たちチームシマはそれどころではなかった。出発前夜にけんかした。羽田空港まで「見送りにいく」と言っていた僕の友達が来なくなったことを、僕がゆっきーに伝えていなかったことが癇に障ったらしい。険悪なムードは深夜まで続いた。
それ以外は準備に追われた1日だった。荷物やデータ、ホームページの整理をしているとかなり遅くなった。やり残したことがたくさんあって、準備ができたとはいえないまま。あれだけあった時間はどこに過ぎていってしまったんだろう。
過ぎたことを思っていても仕方がない。目の前には新たな世界が広がっている。そう思い直して出発直前に1つの投稿(「「ロシアW杯」という寄り道」)をした。旅行の最初の大きな目的地はロシアで、しかもサッカーワールドカップで日本代表の試合を見る、という分かりやすい目標があった。
これがチームシマにとって、少なくとも僕にとって、モチベーションになったことは間違いない。ワールドカップはしばらくの間、チームシマの世界旅行を彩ってくれた。スポーツが思わぬところに効用をもたらしてくれた。これというのも、世界最大のスポーツの祭典の流れに乗っかれたからだ。面白い、と感じたものにはひとまず乗ってみたらいい。それによって世界がどんどん広がり、変わっていく。