【旧作】やさしさが身にしみたツェベクマ・キャンプ

モンゴルに滞在中、思い出に残ったのはツェベクマ・キャンプのイミナさん夫妻でした。

イミナさんは、司馬遼太郎の「草原の記」の主人公になった女性、ツェベクマさんの1人娘で、現在は首都・ウランバートルから約80キロ離れたテレルジでツーリストキャンプを営んでいます。

ツェベクマさんのことは、モンゴルに来るまで知りませんでした。しかし、雄大な自然をバックにキャンプ地で過ごし、イミナさん夫妻が常にツアーに同行してくださり、少しずつ話をしたりしているうちに、がぜん興味が!
モンゴルからロシアまでシベリア鉄道を乗っているときに、「草原の記」を一気に読んでしまいました!

それはさておき。イミナさん夫妻はテレルジに滞在中、夫のバタルさんが運転、イミナさんが英語での説明という役回りで、ずっと行動を共にしてくれました。

巨大なチンギス・ハーン像でも

地元の著名な山の上の仏教寺院、アリヤバル寺でも。

訪れた週末の土曜日は結婚式ラッシュだったのか、いろんな場所でカップルを見て、お寺でもウェディングドレス姿の人を発見!しかし、足元はちゃっかりスニーカーを履いていました。

ツェベクマ・キャンプでは、いつも食べきれないほどのおいしい料理と飲み物をいただき、おなかも心も満たされて、体重がかなり増えて顔がパンパンに。日本ではめったに感じられない、自然の恵みに包まれた、体にやさしい味がしました。旅の間、いつまでもこんな料理を食べ続けたいなあ~!

最終日には、ツェベクマさんやイミナさんの写真を見せてくれました。そこには、若き日のツェベクマさん、司馬さんから取材を受ける姿、ツェベクマさんとイミナさんの来日時の様子など、思い出の数々が。

改めて、イミナさん夫妻やツェベクマさんの人生、そしてモンゴルが歩んできた歴史に興味がわき、草原の記を読むことにつながっていくのでした。

ツェベクマ・キャンプを離れて、ウランバートルまで送っていただいてからも、息子さんや親族に会わせて、食事をごちそうしてもらったり、次の宿まで送ってもらったうえに先の心配までしてもらったり。予約してあったロシア・イルクーツクまでのシベリア鉄道のチケットを受け取ろうとしていたチームシマを「チケットオフィスまで一緒に行くよ」と言ってくださり、その翌日、車で案内してくれました。

受け取り場所に指定されたオフィスはなぜか、中心部から離れたこみいった場所にあり、数少ないヒントをもとに目的を達成する激ムズのアドベンチャーゲームのよう。自力ではたどりつけなかったかも。本当にいろいろ尽くしてくださいました。

イミナさんが「モンゴルの人たちはとてもやさしい。お客さんを心ゆくまで歓待するのよ」と話していた通り、いや、それ以上のものをいただいたように思います。

最後に、ウランバートルの中心地、スフバートル広場でお別れ。とても名残おしかったです。

イミナさん、バタルさん、ありがとう!!